メニュー -②: 商品数は、多いほどいい?
・商品全体の構成をみて、リニューアル方針を決める
・方針にそって、商品を開発する
という2つの業務の橋渡し役として、
<各カテゴリーに必要な、商品数(以下、アイテム数)を決める>
という業務が入ります。これについて、少し。
私は、力を入れるカテゴリーは、アイテム数を増やします。しかし、力を入れないカテゴリーのアイテム数は減らします。
たとえば、居酒屋のメニューのうち、クイック提供のカテゴリーに、「キュウリの酢の物・ワカメの酢の物・もずく酢・タコ酢」と4アイテムあるのに、売上構成でみると1%に満たない、というような場合です。このパターンは、何度も見かけましたし、削除の候補になります。また、居酒屋の飯カテゴリーに、「海苔茶漬け・梅茶漬け・鮭茶漬け・明太茶漬け・塩辛茶漬け」と茶漬けが5アイテムあって、売上構成が1%に満たない、という場合も同じです。
なぜこうなるのか?
1:出来そうなメニューを羅列した<メモ書き>をもとに、メニュー表を作った
というのも一因でしょう。これは、絞り込みを行わずにメニューを構成してしまったパターンです。
2:お客に、「〇〇は作れないの?」と言われたものをメニューに加えていった
というケースもあります。言われたものを加え続けると、不必要に増えつづけます。メニューに加えるのではなく、注文をつける常連さんへの裏メニューにしておくことをお勧めします。
3:腐らないパーツで商品を作ろうとしている
これもよくあります。腐らないパーツで商品を作るのではなく、アイテム数を減らして、腐ることなく売れるようにする。これが王道です。
例えば、酢の物であれば、「明石産真蛸と、セロリの酢の物」「メカブと短冊山芋の酢の物」と、面白そうな商品が2つあるお店と、先ほどの平凡な4つの酢の物があるお店のどちらが興味をそそられるでしょうか?
アイテム数は、多ければよいのではありません。少なくても、迷う楽しみがあることが重要なのです。