メニュー -⑤: メニュー開発は、4つのバランスを整えて

メニュー -⑤: メニュー開発は、4つのバランスを整えて

私はよく、メニュー開発に関わります。コラム、QSAのなかでお話しましたが、お店の評価は、商品・接客・空間の雰囲気の総合で判断されます。このうち、時間はかかるけど大してお金がかからず、もっとも売上アップの効果があるのが、商品の変更(微調整)だと思っているからです。

私がメニュー開発に関わるのは、主に商品の企画と訴求(宣伝)です。まえにお話したように、企画は想像からの創造が重要です。ただし、お店の実情にあっていないと、実現できません。
そこで、何度かお店を利用し、キッチンを拝見して、その後の変化も想像してから、創造します。具体的には、キッチンの人数と配置関係、それに可能な作業工程の確認です。そして、いくつか不要な商品を外して、作業に負荷がかかりすぎないような新商品を企画します。同時に、原価率が上がりすぎないよう、調整できるパーツを加えます。

ここまでは、表でいうと横の軸、つまりお店の事情を考慮する視点です。つぎに縦の軸で考えます。具体的には、①客層(どんな人たちに向けた商品か)②立地(超都会~過疎地までのどのレベルか)③トレンド(①②を踏まえて、どれくらい流行の先にいくべきか)などと考えます。
ただ、これだけですと、近隣の競合店と同じようになります。そこで、このお店を利用して感じた強みやカラーを考慮して、「そのお店らしさ」を表現できるようアレンジします。

私は、<全てはバランスが大切>だと思っており、上の4つの視点のうちの1つ、2つだけで考える商品企画は弱いと思っています。
また、商品企画の段階で、<何がお客に刺さるか?>と考えているので、企画がそのまま訴求(広告)に反映されます。最初の企画からブレることなく一貫性があると、売れ続けやすくなる。私はそう思っています。

※同業社さんの目があるので、メニュー開発に関してのコラムはここまでとします。ご相談がございましたら、下記よりお願い致します。